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2026.08.14
耳で感(かん)じる涼(すず)しさ
みなさん、こんにちは。
気温(きおん)の高い日がつづき、
冷たいものが恋(こい)しくなるこのごろ。
みなさんはどんな暑気払い(しょきばらい)をしますか?
冷たい飲みものや食べもので
体を内側(うちがわ)から冷やすのもいいですし、
冷たいシャワーをあびて、
体を外側(そとがわ)から冷やすのも効果的(こうかてき)ですね。
私は耳で涼しさを感じられる場所や瞬間(しゅんかん)が好きです。
「チリン、チリン」という風鈴(ふうりん)の音、
「サラサラ」という小川のせせらぎ。
そんな心地(ここち)よい音を耳にすると、
厳(きび)しい暑さから解放(かいほう)されるように感じます。
どちらも「音」ですから、
物理的(ぶつりてき)に体温(たいおん)を下げる効果(こうか)はないと思われるのに
不思議(ふしぎ)ですね。

聴覚(ちょうかく)が体感温度(たいかんおんど)に
影響(えいきょう)を与える現象(げんしょう)について、
2024年に武蔵野(むさしの)大学の三坂育正(みさかいくせい)さんが
研究(けんきゅう)を行っています。
暑い環境(かんきょう)で風鈴(ふうりん *↑の写真)の音を聞いた場合、
セミの鳴き声(なきごえ)や音楽を聞いた場合と比較(ひかく)して、
「涼しい」と感じる傾向(けいこう)があること、
心拍数(しんぱくすう)の上昇(じょうしょう)が少ないこと、
皮膚温度(ひふおんど)が上がりにくいそうです(※1)
また、皮膚温度(ひふおんど)が上がりにくいので、
体内に蓄積(ちくせき)される熱量(ねつりょう)が多くなることも
この研究(けんきゅう)でわかりました。
風鈴(ふうりん)の音を聞いたり、
自然(しぜん)の中で小川のせせらぎに耳をかたむけたりすると
涼しくなったように感じるのは
心理的(しんりてき)な影響(えいきょう)だけではなく、
心拍数(しんぱくすう)や皮膚温度(ひふおんど)という
体のしくみにもよるということを、私ははじめて知りました。
けれども、実際(じっさい)に体の中に蓄積(ちくせき)されている熱は
反対に多くなることもわかっています。
涼しいと感じているからといって、
本当に体が冷えているとは限(かぎ)らないということですね。
耳で感じる涼しさを楽しみながらも、
暑い日にはエアコンを適切(てきせつ)に使って、
水分や塩分(えんぶん)をとるなど、
熱中症(ねっちゅうしょう)への対策(たいさく)は忘(わす)れないようにしましょう。
参考文献
※1 三坂育正(2024)「人の聴覚が暑熱環境下の熱ストレスに与える影響に関する研究」『第48回人間‐生活環境系シンポジウム報告集』pp.173–176,人間‐生活環境系学会

